合同会社の業務執行社員の辞任

 おはようございます。1月も折り返しを過ぎていよいよ後半に突入です。めちゃくちゃ早く感じますね・・・。

 さて、今日は合同会社の「業務執行社員」のお話。最近の会社設立はほとんど合同会社っていうのは少し前に書いた気がするが、設立したらお仕舞いってこともなく更新されていきます。株式会社同様に役員が入れ替わったり、目的が追加されたり、本店が移転したり。そんななか、業務執行社員を辞めたいというお客さんがいます。

 うちの事務所は入管を取り扱っている関係上、どうしても外国人の法人が多いんですね。経営管理のビザを取得するのに500万円の出資がどうのこうのっていうのは有名で、個人的には最低資本金額が低すぎるような気がしてて、なんでもかんでも「海外では~」と叫ぶ人もここはまったくスルーしてんのが不思議なんやけど・・・。とにかく500万円を資本金として出資したらビザがおりることになってる(おカネの出所とかの問題があるんで、ホントに設立したい方はどうぞ専門家にお聞きください)。

 そこまではまぁいいとして、問題は、他の在留資格で日本に滞在しているのに、業務執行社員に名前を加えてしまう人がいるってことなんです。簡単に副業したいから会社作るって思うんやろうけど、これが問題ってことに後になって気づき、執行者から外してくれっていうことになる。そもそも外国人やから、自分で定款を作ったってことはほぼなく、ほとんどが行政書士が絡んでんやけど、なんで最初にそういうこと指摘せぇへんねやろ・・・。

 前置きが長くなったけど、業務執行社員からただの社員にするという結構シンプルなケース。実はこれなかなか難しいんよね。僕が使ってる業務ソフト「権」では、そもそもそういうケースに対応してないみたいで、自分で申請書を作らんとアカンし・・・。

 いろいろ調べたところ、業務執行権の指定解除と、業務執行社員の辞任というが当てはまりそうということがわかってきた。業務執行社員は会社と委任関係ではないので、辞任というのが当てはまらなそうなんやけど、会社法591条4項に「正当な事由があれば辞任できる」ような記載があるから辞任できると捉えていいようです。定款の変更となるため、総社員の同意書も必要になりますね。どちらか一つでいいように思うけど、実務上両方揃えるようです。

区分所有の個数

 こんばんは。12月も残り10日。いよいよ年末が押し迫ってきた感がある。そんななか今日も登記申請(補正)。なかなか決済の新規案件は取れんけど、相続や抵当権の抹消という案件はそこそこある。決済に比べて時間に融通が利くから気分的には楽やね。

 今日は抵当権の抹消の話。抹消登記は1筆1000円。抵当権が複数の不動産にまたがっていて、一発で抹消するとしても不動産の個数だけカウントされる。受験生なら誰でも知っている(はず)。そして、20個以上になったら、そこで打ち止め。つまり21個の不動産に共同抵当権が設定されてて、それを一括で抹消するんやったら2万円の登録免許税で済むんやね。これも受験生屋ったら誰でも知っている。

 さて、じゃあ区分所有の場合はどうやろか。敷地権の有無で、保存登記が違ってきて云々っていうのは試験問題でよくありがちやけど、今回は抵当権を抹消する場合のお話。土地と建物の合計2筆に住宅ローンが設定されててそれを抹消するのと同じで、敷地権がついてても2筆分でカウントされる。ここまでは受験生なら誰でも知っていると思う。

 今回、問題となったんが、高層マンションの事例。マンションの1階とかにある会議室とか、管理人室とかが細かな持分で共有されてて、それぞれに敷地権がついている。で、建物だけで11筆ある。区分所有やから土地含めて22筆やなとカウントし、20筆を超えるから登録免許税は2万円ってことで申請したところ補正通知がやってきた。

 12000円なんで8000円多く払い過ぎやで。と。

なんで、12000円なん。少なくなるんはええんやけど、理由がわからん。法務局のホームページを探し回ってもまったくわからん。で、しばし熟考した末にはたと気付いた。土地は1個(筆)やん!建物11筆+土地1筆の合計12筆。なるほどなぁ。ちょっと感動したなぁ。これ試験問題で出されたら間違える人続出かも(そんなことないか・・・)。

一般社団法人が増えてきた?

 おはようございます。12月に入ってすでに4日。日中は少し暖かいかなっていう日もあるけど、朝晩は冷え込みが厳しいな。先週も専門家集団合同相談会の打ち上げがあったんやけど、夕方店へ移動するときには結構寒くなってたし。それにしても今年もあっという間に終わりそうです。

 さて、なんか最近一般社団法人のお話が多い。外国人による設立がほとんどなんやけどなんでなんやろ。少し前から会社設立は合同会社に重心が移ってたけど、それが一般社団法人に切り替わりつつあるような感じ。資本金がないってことと、税金がかからない部分があるってことなんやろうか。ただ、外国人が在留資格を取得するために設立する場合、いくら資本金がいらんっていっても別のところで証明が必要になるんで、あんまり意味がないような気もするんやけどなぁ。やっぱり税金がかからん部分があるってことが魅力なんやろか。

 税金がかかるかからんってところは、設立前にお客さんに一通り話しするんやが、細かなところはやっぱり税理士に聞いてってお願いすることなるんで、なかなかワンストップってことが難しいんよね。我々が説明できるのは非営利の部分があるかないかによって税金が変わってくるところがあり、そのためには制度設計をしっかりやらなアカンってことくらい。

 先月設立したばかりの一般社団があるんやけど、その運営について相談問い合わせがあり、今週税理士を含めて対応することになってる。記帳会計はご自身で行うとしても、行政書士としては顧問という形で仕事につながればええんやけどね。どうなんやろ。

9月も終わり

 こんばんは。秋分を過ぎて1週間少し。10月に入っています。かなり涼しくなってきて過ごしやすいですね。そうこうするうちに忘年会とかやってきて、気付いたらあっという間に今年も年末とか・・・。

 最近は合同会社とか株式会社設立のお話が結構あります。今までもあったけど、外国人による設立が急に増えてる感じがしますね。円が安くなっているっていうのもあるのかも知れんけど・・・。一昔15万必要やったところが、10万って感じやから外国人からしたらやっぱり安く感じるよなぁ。逆に日本人は海外旅行も高くて行かれへんようになってきてるけどね。やっぱり議員さんになるしかないんかなぁ・・・。

 それはさておき、来年から相続登記の義務化が始まります。司法書士会でも相談が増えるはずと睨んでて、支部でも相談が増えるだろうっていうお話をされてます。ただ個人的にそれに対するアクションがあるかっていうと、ないことはないかなってレベル。相続で相談に来られた方がいても、義務化については、そういえばそういう制度になるしねっていうような具合。あくまでもついでな感じ。

 相続土地国庫引取もなかなかお話に結びつかんね。研修は割とあるんやけど。また配偶者居住権も実はやったことがないし。。。制度が変わって仕事に結びつくかと思ってもそうは問屋が卸さず。まったく違うところに仕事の需要がある。

補正あれこれ

 こんにちは。昨日は暑かったけど、今日は秋の様相ですね。雨が降りそうってこともあって歩くと蒸し暑いけど。

 今日は補正のお話。司法書士の申請を何件もやってると補正が入ることがたまにあります。抵当権の設定とか所有権の移転などで登記識別情報を使うケースがあります。受験生なら誰でも知ってると思うけど、昔は登記済証っていうアナログなハンコが押されたもの(権利証)を利用してた。これやったらそれ一式を申請書と一緒に提出するだけなんやけど、識別情報は暗号を入力する(電子申請の場合)必要がある。

 少し前の識別情報は黒いシールを剥がすっていう作業があって、これが劣化したシールの場合なかなか剥がれんのよ。強く削りすぎると暗号が書かれたところも破れてしまうし・・・。という問題があったがそれは別のお話。

 暗号を入力するとき、少し前までは小文字でもOKやったんやけど、最近どうも大文字で入力せなアカンみたいなんよ。いつも通り小文字のまま入力して申請してたら、後日法務局から電話が掛かってきて、建物と土地の識別情報を入れ替えて試してみたけどどうもうまくいかないから、もう一度見なおしして入力してくれとのこと。

 当然もう一度見なおししてみたけど、まった間違いが見当たらん。もしかしてってことで大文字で補正申請をやったところ、どうやらうまく通過できた。存じのようにキャピタルロックして大文字で入力するのは一手間掛かるからできればやりたくない・・・。小文字でも受け付けて欲しかったなぁ・・・。皆さんどうしてんやろ?そもそも小文字で入力したことないとか?

 補正の第2弾は、還付書類。法務局からの電話をビクビクしながら取ると、

「先生、承諾書煮付けた印鑑証明書は還付できませんよ」

「そうでした。還付不要でお願いします」

あ~あやってもた・・・。

桜も終わり、暑くなってきた。

 こんにちは。昨日決済のため日本橋へ行ったんですが、あの辺りは建ぺい率が新宿辺りとは全く違っていますね。西新宿の高層ビルは結構まばらになってるというかビルとビルの間が遠いけど、八重洲口や大手町といった東京駅周辺は結構ビル間が密になってる。なんとなくニューヨークのよう感じがする。新宿が開発された時期が結構古いっていうのもあるんかも知れんね。なんせ都庁ですら僕が大学生の頃やからな・・・。

 昨日の決済は中国の交通銀行っていうところ。売主も買主も中国人(永住者と高度人材)、さらに間に入っている不動産屋さんも中国人。抵当権設定の司法書士は日本人でしたが・・・。

 司法書士としてはいくら書類を受け取ってたとしても、売主への着金を確認してからでないと登記申請ができないんで、だいたい30分程度会議室とか応接室のようなところでお客様と一緒に待つことになる。今回は1時間以上掛かってしまった。どうも交通銀行は時間が掛かるらしい。待つのはやむを得ないとしても、申請の時間を考えると書類を受け取って事務所へ戻る補助者が別にいるとありがたいなって思う。

賃借権の抹消

 こんばんは。夏至も過ぎて日差しもキツく、真夏日のような蒸し暑い日が続いている。最近公共嘱託の仕事で西新宿に行くことが多く、ついこの間までは上着を着ていたが今はシャツ1枚。さすがに上着を持ち歩く気もなくなってきている。

 事務所に戻れば、すぐに申請をしたいところではあるが、暑すぎてまずはガリガリ君に齧り付く。今年は3個目を既に消費しているくらいハイペースやから、今後のことも考えて買いだめしておこうかと思ってる。

 さて、賃借権の抹消。URの案件は底地所有者はURで、賃借権を設定して上物を自分で建てているという事例になる。で、底地を購入するところが嘱託になっていて、それだけにとどまらず、賃借権を混同抹消なりで消し込むという業務も追加でやることになる。

 普通に賃借権を設定しただけなら、その当時の登記済証を提示する必要があるが、それは一番オーソドックスなケース。賃借権を移転していることもあるし、名変をしていることもある。相続している場合もある。

 名変している場合は新たに登記済証が発行されるわけもないから、最初に設定したときのものを提供することになる。賃借権が移転しているときは、当然、登記名義人が変わってくるため、移転当時に新たに発行された登記済証を提供しないと抹消登記ができない。相続登記している場合も同じ。

 お客様にこちらからこういう書類を用意してくださいって直接言えればええんやけど、UR経由で指示が出るため、なかなかうまく伝わっていないこともあるみたい。賃借権の抹消に必要な書類のみそろわず、仕方なく所有権移転と賃借権抹消を別の日にすることになったりする。実務ってなかなか難しいね。

もうすぐ夏至

 こんばんは。もうすぐ夏至っていうことで、かなり日中の時間が長い。一番好きな季節。梅雨が続いてくれると涼しいから個人的に嬉しいけど、農作物が不作になったりするから経済的には厳しいよな。しかもここのところの急速な円安で物価の上昇が著しいし・・・。

 夏至が近づいてくると司法書士の試験も近づいてくる。残り2週間。今日明日が最後の模試ってところも多いかと思う。ここまで来たら、各予備校の先生の指示通り、捨てる分野は捨てて、今年出題可能性が高い確実に出る分野の過去問をやった方がいいかと思う。

 なんといっても午後の不登法。これはなんとなくやけど、未出が増えてきている気がするんで、できれば総論を中心にやった方がいい。電子申請とか印鑑証明とか。あんまり興味が湧かんやろうけど、出題の割合が高いからね。実務に入ると結構こっちのほうが重要やし・・・。

 実は最近、承諾書に印鑑証明書を添付する案件があって、原本還付って書いてしまった。添付書類をレターパックで送付してから、あぁそういえば還付できんかったなぁ。恥ずかしいなぁって思ってたんやけど、先週末に案の定、お返ししますって付箋をつけた「コピー」が戻ってきた。まぁ試験と違って恥ずかしいだけなんやけど、重要なことは重要やと思う。

 それとは別やけど、お客様から印鑑証明書とか住民票っていりますか?と聞かれることはめちゃくちゃ多いから、やっぱりこの手の問題は興味なくても重要と思って間違いないと思うわ。それよりも、募集株式の発行とか新株予約権の発行。こっちがちょっと知識的にヤバくなりそう。実務ではそんなに経験できんからね。

地番と住所と

 おはようございます。梅雨入りして1週間、ときどき晴れ間がのぞくが、ほぼ曇った日が続いています。暑くもなくちょうどいい季節。

 不動産の所有権変更などを申請する場合、土地や建物の所在場所と住所が求められるが、これが結構厄介。土地は通常○丁目○番となってるが、住所は○丁目○番地ってなってることが多い。委任状などにこれを記載するときについうっかりしてて同じになってしまうことがある。

 申請ソフトを使ってるから、最初に地番や住所を登録するときに注意深くやるし、既存の登記情報を流用する場合は、そもそもそんなことは発生しないんやけど、今回受任した嘱託登記は共通の書式を使うことになってて、この入力時に間違ってしまったんよね。申請自身は申請ソフト経由でやるからいいとしても、添付書類が捨て印ベタベタっていう結構恥ずかしい状態になってしまった・・・。

 さて、令和4年度の司法書士試験まで残り3週間弱。今週末は最後の模試があると思うが、受験生には最後まで頑張って欲しいですね。

調停期日vs決済

 おはようございます。ここ3日ほど暖かい日が続いている。そろそろ布団で寝るのは厳しくなってきた感じ。いい季節は短いね。

 さて、この週後半結構忙しかった。なんといっても裁判所の仕事が大変。時間が拘束されるんで、急な飛び込み案件の処理がまったくできなくなるんよ。急な飛び込み案件っていうのが司法書士の公嘱協会からの決済の仕事で、事前に割り振られた案件を担当することになるんやけど、割り振られた時点ではいつ決済になるんかがわからん。で決済の期日が近づいて来たら、担当者のところへ連絡が来るシステムになっている。

 この決済がたまたま裁判所の期日と重なってしまった。裁判所の期日っていうのは午前と午後(少し短い午後2)という3部構成になってて、通常は午前か午後。調書作成とかもうホントに書類作成するだけっていうケースやと午後2の枠も使うことがある。

 武漢肺炎(すっかりこの言葉は消え去った感があるが・・・)の流行が始まり裁判所がストップしたこともあり、裁判所再開以降にストップしてた案件処理を速やかに進めるために午後2枠を使ってくれという感じになった。午後枠は1時半スタートやったんやけど、1時15分スタートになり、3時までに終わらせろということになった。これ結構厳しい。

 3時に終わってその後すぐに移動できたとしても戻ってくるのが3時半~4時頃になる。一方、オンライン申請は5時15分で終了なんでゆっくりしていることもできない。メッチャ厳しい。事務所に誰かがいても申請時に添付する(アップロードする)書類は現物を持ち帰らんとアカンから、予め準備もできんし。

 たまたま今回は書類を受け取ってくるだけやったからなんとか4時過ぎに申請できたけど、こういう案件が続くとヒヤヒヤする・・・。