独学で測量士補 多角測量

おはようございます。昨日は午前中、法務局や郵便局に行きました。行ったときは曇っていましたが、昼過ぎから雨が降り始めて少し寒さが戻ってきたようです。

事務所に戻ってきてから多角測量をやりました。一部わけが分からないものがありましたが、計算だけで解ける問題も多数ありますね。新たに覚えるべきところはもう一度やり直しが必要そうです。

また日建学院の過去問集だとホントに最小限の解説しかないので、市ヶ谷出版の問題解説集をチラチラ参照しています。さらにgoogleで実物を検索するのも有効です。このコメントを書きながらだいたい4時間程度やりました。


基準点測量の作業区分と留意点

H30-5, R1-5

過去問を見ると、割と出ていますが、まずトータルステーションって何ですか?統合(総合)設置物って感じのものなんでしょうけど、もしかして現場の人が三脚の上に立てているあれかな?閉合差ってなんでしょう・・・?疑問だらけです。

基準点測量の作業工程を覚えるだけですが、ここは過去問と解説をしっかりやるしかない。とにかくこの分野の知識問題なので、なにかしらやらないと歯が立たない。


セオドライトの誤差と消去法

セオドライトってなんでしょうか?googleで検索すると一発で出てきました。よく道路上で測量作業の方がやっているあれでした。トータルステーションは違うのか・・・。

頭の中で考えていてもよく分からないので、セオドライトの現物写真と正位と反位にするときの動き(鉛直軸を中心に180度回転)を確認する必要がありますね。

反転しようが何しようが土台は動いていないところがポイントです。鉛直軸の誤差は反転しても同じままです。つまり鉛直軸が例えば左に10度傾いている土台を考えると、望遠鏡を反転してもやっぱり左に10度傾いていますね。これは補正できない。

鉛直軸誤差とゆらぎの誤差は補正できないと覚えてください。


光波測距儀の測定誤差

H30-7, R1-7ともに計算問題

測距補正の仕組みを覚えることが必須ですが、距離に比例する誤差と比例しない誤差を覚えるだけのような気もします。

距離に比例する誤差:気温誤差、周波数の変調誤差


水平角の観測

(ここ10年程度出題なし)


最確値と標準偏差

標準偏差の計算方法、忘れていたら覚えること。私は平均値をとってから平均値との差を計算する、さらにその値を2乗するところまで覚えていましたが・・・。


偏心補正

(最近は出ていないが、26年まではほぼ毎年出題あり)

ラジアンって何かが分かっている必要があります。極小角度の両側の辺は同じ長さとみなせることに注意。相似形の計算もやっておく必要ありますが、これらは普通に高校生の数学を学習していると問題ないレベルです。

正弦定理・余弦定理は覚えた方がいいですね。ピタゴラスの定理だけでもできますが、時間がかかる。


高度角の観測

① 間接水準測量による標高計算

三角関数の表を見て一歩手前まで解答できるが、「両差」ってなんですか状態。この補正を加えるのか差し引くのかどっちかだろうが、どちらも解答の肢に入っており判断つかず。

両差とは球差(地球が丸いので実際の高さよりも沈み込んで見える)-気差(大気によって山頂が浮き上がって見える)のこと。基本的に球差の影響が大きいので、両差が0.1mとなると計算値に0.1m足したものが標高になる。沈み込んで見える様子を図に書いて理解すると納得しやすい。

② 鉛直角から高低角を求める問題

これ鉛直角ってなにっていうのとトランシットの目盛りがどうなっているのか知っておく必要がある。Googleで検索して実物を見ておくと理解しやすい。

天頂に望遠鏡を向けたとき0、水平で90か270です。例として目盛りが60と300(反位)の時を考えます。60度の方は水平から30度見上げた方向です。一方300度の方は望遠鏡を反転しての数値なので、実際に天頂からは360-300の60度で、水平から30度見上げた方向です。誤差を取り除くために、この2つを平均します。この考え方を頭に入れてください。そうすれば公式は覚える必要ありません。というか仕組みを覚えればすぐです。

③ 高度定数って何ですか?

完全補正不要な状態なら、反転させた値を足し算すると360度になります。実際は誤差があるので、両方の値を足してから360を引いたものが高度定数になります。これ覚えてください。


方向角の計算

H30-6

単路線方式による方向角の計算は、角度を計算していくだけなんですが、面倒くさいです。けど面倒なだけ。基準となる座標に平行となる補助線を引くことが必要。


基準点成果情報

基準点成果表の見方を知らなかった。B, Lがそれぞれ何を示しているのかも分からなかったが、北緯と東経だということは容易に想像がついた。(明石市が東経135度、北緯35度くらいにあることは基本知識としてあったし、また北海道が北緯43度くらいにあることも知っていたので。)

平面座標系のX軸Y軸が数学の2次元座標系と反対になっているので注意が必要です。X軸が縦軸です。

平面距離と球面距離という単語も理解が必要。地球が球面であることに想像が至り、その両者に違いがあることにピンときたんですが、ピンとこなかった場合は絶対に覚えること。ピンときてもどっちが長いのかはしっかりとポンチ図でも書いて理解してください。実際、平面距離の方が若干長くなるとばかり思っていたんですが、そうでもないことは始めて知りましたし。


座標値の計算

R1-6

平面直角座標系の問題は、偏角という言葉を知らなかったが、漢字から想像がついた。「偏」という意味を知らなくても他の単語から答えは導き出せると思われます。また角度(分秒)の和差算が必要。角度は時計の針と同じことを基礎知識として持っていたので容易だったが、知らなかったら解けないかも知れない。また三角関数の基本知識として何が正弦、何が余弦なのかを知っている必要がある。


一つの分野でも割と広範囲にまたがっていますね。後12日でできるかな?

独学で測量士補挑戦 過去問分析

前回、測量士補に申し込んだが、すっかり忘れていたということを書きました。今日は測量士補の難易度や攻略方法について書いてみます。

いろいろサイトをチェックしていると、「測量士補試験に教科書や参考書の類は不要です。過去問を解くだけで十分です。得点は25点でした。」というようなことが書かれていましたので、取り敢えずオススメの参考書のみを購入しました。

  • 市ヶ谷出版「平成29年度版 測量士補 問題解説集」
  • 日建学院「平成30年度版 測量士補過去問280」

過去問だけで問題ないのか?

一般的にどんな試験でも過去問は重要だけど、それだけではダメといわれています。行政書士でも宅建士でも過去問は全部解けて当たり前、というのも過去問で正解できるのはだいたい7割くらいだからなんですね。この7割は完全に仕上げておく必要があり、さらにプラスαでそれ以外のところが解けるように勉強していくわけです。

しかし、「測量士補試験」の合格率を見てください。かなり高いことが分かります。平均3割くらいの合格率なので過去問をやれば十分だということの裏返しだと思われます。過去問だけで不十分ならもっと合格率は下がるはずですから。

ただ近年はあがったり下がったりを繰り返しており、前年の結果を見て難易度を調整しているのかもしれません。特に29年度はほぼ半数の合格なので30年度は要注意です。(平成30, 31年の結果を追記しました。)

実施日 測量士試験 測量士補試験
受験者 合格者 合格率 受験者 合格者 合格率
平成25年 2,457 127 5.2% 10,596 2,248 21.2%
平成26年 2,394 290 12.1% 11,118 4,417 39.7%
平成27年 2,739 315 11.5% 11,608 3,251 28.0%
平成28年 2,924 304 10.4% 13,278 4,767 35.9%
平成29年 2,989 351 11.7% 14,042 6,639 47.3%
平成30年 3,345 278 8.3% 13,569 4,555 33.6%
平成31年 3,232 479 14.8% 13,764 4,924 35.8%

問題毎に「やや難」とか出題頻度が書かれていましたので、試しに「応用測量」の計算問題をいくつか解いてみたところ、専門用語の「トータルステーション」ってのが分からなかったんですが、たぶんこうだろうという推測で問題なく正解できました。難易度は「やや難」とか「難」も含まれていましたが、問題なしです。たぶんこの分野はもう2度とやる必要はありません。所要時間1時間もかかっていませんね。

測量士補試験の試験範囲

新たな試験に取り組むには、まず試験範囲を確認することが重要です。過去問集の冒頭に範囲が載っているのでそれを利用させて貰いますとおおよそ次のような感じです。

  1. 測量に関する法規 2問
  2. 汎地球測位システム測量 3問
  3. 多角測量 3問(過去は5問)
  4. 水準測量 4問
  5. 写真測量 4~5問、5問が多い
  6. 地図編集 4問
  7. 地形測量 3問
  8. 応用測量 4問

合格基準

出題数28問のうち18問取れれば合格です。計算問題が10問程度出題されるようです。実際、過去問をパラパラとめくると1/3くらいが計算問題という感じです。

どの程度の基礎知識が必要か

先ほど書いたように、私の基礎知識でもある程度過去問を解くことが出来ました。また過去問が解ければ測量士補の試験には問題ないということも分かりましたが、じゃあどの程度の基礎知識があれば過去問が解けるようになるのか?という疑問が湧いてきますよね。

これから過去問を解いていきますが、その都度感じたことをベースに分野毎にどのレベルの知識が必要なのかについて書いていきたいと思います。

測量士補 受験票が届きました

おはようございます。昨日は民泊のセミナーに出席していて気付かなかったのですが、国土地理院から受験票が送られてきていました。試験日まで1ヶ月を切っています。

これ確か1月入ってそうそうに申し込みをしたので、約4ヶ月音沙汰がなかったことになり、こんだけ遅いとホントに願書が届いているのか不安になります。

通常他の試験の受験票は割と早い段階で送り返されてくるので、早めに申し込むと願書提出期間が終了する前に受験票が戻ってきます。これが普通って思ってたのですが、国土地理院は遅いですね。

試験会場がなかなか決まらないんでしょうか?それともお役所仕事だから?行政書士や宅建士のように外部に委託したらいいのになって思ってしまいます。さらにネットで申し込みできるとその場で受け付けの確認ができていいですね。測量士試験もネット対応をお願いしたいところです。

それはさておき、平成30年度の東京会場は東大の駒場です。貸金業務主任の試験会場が東大駒場だったのですが、珍しいですよね。いままでいくつか試験を受けましたが、明治大和泉と早稲田が多いという印象です。個人的には昨年宅建士を受験した早大西早稲田が近くていいんですけどね。

来週あたりから勉強を始めようかなって思っています。

平成30年度 測量士補 受験

こんにちは。すっかり暖かくなり桜も入学式の前に散ってしまいました。

昨年はLEC東京リーガルマインドの「出る順2017年版宅建士ウォーク問」という宅建士の過去問集を使って宅建士の勉強をしていましたが、分野の区切りのところどころに「次はどの資格を目指すか?」というオススメ資格紹介文が記載されています。宅建士は不動産関係ということもあってか、そこには一般的にはあまりなじみがないようなマンション管理士や土地家屋調査士、不動産鑑定士などが書かれています。

私個人としては行政書士の仕事として不動産屋さんとのおつきあいがあり、その延長線上で宅建士を取得したため、どうしても行政書士と相性が良い資格の方に興味があります。行政書士と兼業している資格として結構多いのは中小企業診断士とか税理士なんですが、今後の仕事を考えると希少資格の方がなにかと有効な気がして土地家屋調査士というのに興味を持ちました。

行政書士の仕事でも不動産の登記事項証明書を取得することはあります。その証明書の上半分(表題部といいます)を作成するのが土地家屋調査士、下半分(権利部といいます)を作成するのが司法書士(申請者個人でも良いのですが、基本は司法書士)ということになっています。

宅建士の試験範囲にも不動産登記法がほんの少しありますし、不動産売買の実務で登記事項証明書を見ることが多いので、宅建士の方でもある程度はご存じだと思います。

また行政書士の仕事の中には、飲食店の許可などでCADを使っての平面図作成というのがあります。まぁCADといってもそんなに複雑なのを描くわけでは無いのですが、正確な面積を求めるためある程度本格的な測量が必要です。ということもあって測量も勉強したいと思っていました。

さて土地家屋調査士の試験ですが、いろいろとネットで調べてみたところどうも試験は2段階あり、1次試験が筆記、2次試験が口頭ということのようです。また1次試験は午前と午後に別れておりますが、午前の試験は測量士補の資格を持っていれば免除されるみたいなんですね。いろいろな予備校のサイトを見ても午前は測量士補を受験することを前提にしている感じだったので、不思議やなぁと思っていましたが、そういうことだったんですね。

さらに試験の実施機関である法務省でも測量士補を受験する受験生が多数派であるという認識があるようで、平成30年度から土地家屋調査士の試験実施日が8月から10月に変更となりました。

前置きが長くなりましたが、土地家屋調査士の午前免除を受けるため測量士補を受験することにしたわけです。

国土地理院の実施

測量士・測量士補国家試験及び登録

<<http://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm>>

試験は年1回(例年5月中~下旬の日曜日)実施され、どなたでも受験が可能です。

実は1月入ってすぐに申し込んでいたのですが、受験票が送られてくる訳でもなくすっかり忘れていました・・・。