こんにちは。梅雨もそろそろ終わりがけなんやけど、武漢ウィルスの猛威はまったく減少する気配がないなぁ。東京でも連日100人以上の感染者が出ているし・・・。
さて、先日、行政書士と司法書士にまたがる仕事を請け負うことになったんやけど、ちょっと考えさせられることがあったんで、このブログにまとめてみました。
ご存じのように、行政書士の仕事も司法書士の仕事も、お客様から依頼を受けた書類作成としかるべきところへの提出がメインになります。そして、だいたいにおいて書類の書式はすぐにダウンロードとかで手に入れることができるし、ちょっと調べれば自分でも書類を作成できるようになっている。
例えば、不動産屋さんを始めようとするときには宅建業者の登録をするが、この申請で準備する書類に書くべき内容は、お客様から聞き出さねば分からんことが多いんです。宅建士の名前とか住所、そして履歴、会社の事務所が入っているビルの契約書とか。行政書士が独自に考え出さんとアカン項目がない!
口頭で聞き出すってことはないから、お客様に必要事項を記入してくださいって紙を渡すことになる。最近はメールでファイルを添付するか、ダウンロードしてもらって、それに直接記入(というか入力)して貰い、メールや何かで送り返して貰うことが多いかも知れんね。で、受け取った行政書士はその情報を転記して申請書類は完成するわけやけど、それやったら最初からお客様が申請書に記入してもそれほどかわらんやんって思う。
そんな身も蓋もないことを当事者である行政書士が考えててええんかいっていう話もあるが、実際そう思う。唯一お客様が困ることがあるとしたら、申請書を書くときのお作法っていうか書き方が分からないってケースやろうけど、最近は雛形まで用意されていることが多いんで、それも当てはまらんかも知れん。文章をひねり出さんとアカンところは、雛形を見てもやっぱり自分で考えるのは億劫やな方くらいかな?
申請書ってそもそもどこで用意したらええのん?書き方もよく分からんっていうような時代とちゃうってことやね。上に書いたような例外を除くと、じゃあどこに行政書士の出番があるんかってことになる。
申請窓口は平日の昼間。お客様は仕事に精力を注いで、煩わしい手続きは行政書士に任せてねっていう殺し文言をよく聞く。でもね、奥多摩とかなら確かに都庁まで時間かかるが、新宿近辺にある事務所やったらそれほど時間も必要ない。で、ご自身で申請してしまう(ような気がする)・・・。
司法書士の仕事はどうか?例えば商業登記の役員変更とか、議事録を作成して申請するだけやったら簡単に思える。実際に自社の総務とかでやっているケースも多い。でも司法書士試験を受験された方やったら分かると思うけど、登記できん場合ってのがあって、いくら議事録で書かれててもアカンもんはアカン。ここは法律を知っている必要があり、お客様がいくらネットで調べたとしても難しいかも知れん。
冒頭に書いた考えさせられることに話を戻すが、それは多(他)士業が搦んでくるケース。例えば、バランスシートから数字を引っ張ってきて記入せなアカン資料っていうのがたまにある。業務報告書というやつで、年に1回提出義務があったりする。
行政書士がバランスシートの見方がよくわからない場合は、お客様と相談させてってことになるが、それやったら別の先生に頼むわってなってしまう。というか、確定申告した後に業務報告書って形で概要を提出させるんで、そもそも税理士の先生に書いて貰うのが理にかなっている。税理士の先生は行政書士登録できるから、こういう業務が多い場合は行政書士も兼業していたりする。
さらにこの後に登記して、それを報告せんとアカンってのもあって、こうなってくると税理士、行政書士、司法書士、そしてまた行政書士が関わってくる。全部兼業しているところならいいけど、税理士と行政書士か行政書士と司法書士が多い。業務内容で士業の分担があるからの弊害なんやけど、お客様からしたら、一人に頼みたいからええかげんにしてくれって言いたいと思う。
こういうケースで行政書士が窓口になれればええんやけど、お客様が個別に依頼してしまうということもあって、その場合はものすごく大変・・・。